MENU

「看護士」とは?2002年の法改正で「看護師」に統一された旧称を解説

「看護士」とは?正式名称「看護師」との違い・種類・なる方法を法令と統計で解説

「看護士」は2002年の法改正前に男性の看護職を指した旧称であり、現在の法律上の正式名称は男女とも「看護師」です。「看護士」と書かれた文書やWebページを見かけた場合は、旧称か誤表記の可能性が高いと読み替えてください。

本記事では、名称が変わった法的な経緯から、看護師の法律上の定義・種類・なる方法・働き方の実態までを、法令と公的統計の一次情報に基づいて整理します。最終確認日:2026年9月。主要な出典はe-Gov法令検索・厚生労働省・日本看護協会の公表情報です。

目次

「看護士」とは?正式名称との関係を法改正から解説

「看護士」は2002年の法改正前に男性看護職を指した旧称で、現在の正式名称は男女とも「看護師」です。法改正の経緯と、表記に出会ったときの読み替え方を一次情報でたどります。

旧法では女性が「看護婦」、男性が「看護士」だった

かつての法律名は「保健婦助産婦看護婦法」(1948年制定)でした。この法律の下では国家試験も「看護婦国家試験」という名称で、資格の呼称は男女で分かれていました。

「看護士」は誤字ではありません。男性の看護職を指す法的な呼称として、1968年(昭和43年)の法改正から2002年の名称統一まで、公的文書にも使われていました。

男女で呼称が違う点は、職業の男女平等の観点から課題視されるようになり、名称一元化の議論が進みます。2001年12月、改正法が成立しました(出典:衆議院「保健婦助産婦看護婦法の一部を改正する法律」)。

2002年の法改正で「看護師」に統一

「看護士」は2002年の法改正前に男性の看護職を指した旧称であり、現在の法律上の正式名称は男女とも「看護師」です。保健婦助産婦看護婦法は保健師助産師看護師法に改称され、「看護婦」「看護士」の呼称は「看護師」に一元化されました。

この改正は2001年12月に成立し、2002年3月に施行されました(施行日の詳細は改正法附則を参照)。法律名、国家試験名、資格の呼称が一斉に改められました。

改正前後の主な名称の対応は次の通りです。

対象改正前(〜2002年2月)改正後(2002年3月〜)
法律名保健婦助産婦看護婦法保健師助産師看護師法
国家試験名看護婦国家試験看護師国家試験
資格の呼称(女性)看護婦看護師
資格の呼称(男性)看護士看護師

(出典:衆議院「保健婦助産婦看護婦法の一部を改正する法律」2001年12月成立。現行法は保健師助産師看護師法(e-Gov法令検索))

【図解:名称変遷の年表】1948年に保健婦助産婦看護婦法が制定され、1968年(昭和43年)の改正で男性の看護職に「看護士」の名称が用いられるようになります。2001年12月に改正法が成立、2002年3月の施行で「看護師」に統一され、現在に至ります。

このH3のまとめ:2002年3月以降、法律上は男女とも「看護師」が唯一の正式名称です。

「看護士」表記を見かけたらどう読み替えるか

「看護士」という表記を見かけた場合の読み替え方は、文書の作成年時に応じて3つのパターンに分かれます。

  1. 2002年3月より前に作成された文書:旧称として正しい表記です。「看護師(当時の呼称は看護士)」と読み替えるのが適切です
  2. 2002年3月以降に作成された文書:旧称の使い回しか誤表記の可能性があります。公的文書であれば、発行元の最新情報で確認してください
  3. 変換ミス・入力ミス:「かんごし」を変換した際に「看護士」が候補に出るケースがあります。意図は「看護師」と読むのが自然です

なお、医療機関の古い案内表示や、資格制度の改正前に発行された書籍には、現在も旧称が残っていることがあります。内容の正誤を判断する際は、表記よりも「情報の発行年」を確認するのが確実です。

このH2のまとめ:「看護士」は旧称か誤表記と読み替え、正確な制度情報は現行法ベースで確認しましょう。

看護師とは?法律上の定義と仕事内容

看護師は、保健師助産師看護師法第5条で「療養上の世話・診療の補助を行うことを業とする者」と定義される国家資格です。条文の原文と、看護師にしかできない業務の範囲を確認します。

保健師助産師看護師法による定義

看護師の定義は、保健師助産師看護師法(ほけんしじょさんしかんごしほう。看護師・保健師・助産師の資格と業務を定める法律)の第5条に次のように定められています。

この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。

(保健師助産師看護師法 第5条。出典:e-Gov法令検索)

編集部による補足として、この条文は3つの要素に分解できます。免許の主体は「厚生労働大臣」。国家資格であることを示す記述です。業務の対象は「傷病者(けがや病気の人)若しくはじよく婦(出産前後の女性)」。そして業務内容は「療養上の世話」と「診療の補助」の2つです。

看護師でなければできない業務

同法第31条は、資格を持たない者が看護師の業務を行うことを禁じています。この仕組みを「業務独占」といい、第5条に規定する「療養上の世話」「診療の補助」を業として行えるのは看護師(および指示のもとで行う准看護師など)に限られます。

業務独占の背景にあるのは、患者の生命に直接関わる行為を、教育を受け国家試験に合格した者だけが担うという制度設計です。無資格者が同様の業務を行った場合には、法律上罰則が定められています。

免許がなければ「看護師」と名乗ること自体も禁じられています。名称の使用制限と業務独占。この2つで資格の信頼性を守る仕組みです。

現場での仕事内容

条文上の2区分は、現場では次のような具体業務になります。

  • 療養上の世話:食事・排泄・入浴の介助、体位変換、病床環境の整備、患者や家族への精神的支援など
  • 診療の補助:医師の指示に基づく注射・点滴・採血、検査の介助、処置の実施、バイタルサイン(体温・血圧などの生命兆候)の測定と記録など

【図解:看護師の業務構造】法律上の2区分(療養上の世話/診療の補助)が頂点にあり、その下に上記の具体業務がぶら下がる構造です。どちらの区分にも共通するのが「観察」で、患者の状態変化を早期に察知して医師につなぐ役割が、現場の看護業務の中核に位置します。

勤務先によって業務の比重は変わります。病院では診療の補助、訪問看護や介護施設では療養上の世話の比重が高くなります。

このH2のまとめ:看護師は第5条で定義され、第31条で業務が独占される国家資格で、仕事は「療養上の世話」と「診療の補助」の2本柱です。

看護師の種類と関連資格

看護師・保健師・助産師・准看護師は、いずれも保健師助産師看護師法に基づく別個の免許です。4資格の違いと、認定看護師・専門看護師・特定行為研修というキャリアアップ制度を一次情報で整理します。

看護師・保健師・助産師・准看護師の違い

4つの資格は、免許を与える主体と業務範囲が異なります。条文に基づく比較は次の通りです。

資格免許主体定義条文業務範囲の要点
看護師厚生労働大臣第5条療養上の世話・診療の補助
保健師厚生労働大臣第2条保健指導を業とする
助産師厚生労働大臣第3条助産・保健指導を業とする
准看護師都道府県知事第6条医師・歯科医師・看護師の指示を受けて第5条の業務を行う

(出典:保健師助産師看護師法 第2条・第3条・第5条・第6条(e-Gov法令検索))

准看護師の定義条文は次の通りです。

この法律において「准看護師」とは、都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条に規定することを行うことを業とする者をいう。

(保健師助産師看護師法 第6条)

注意したいのは保健師・助産師の位置づけです。保健師免許は保健師国家試験と看護師国家試験の両方に合格した者に、助産師免許は助産師国家試験と看護師国家試験の両方に合格した者に与えられます。つまり保健師・助産師は「看護師の上位資格」ではありません。看護師国家試験の合格を前提とする、別の免許です。

認定看護師・専門看護師・認定看護管理者

日本看護協会の資格認定制度は、専門看護師・認定看護師・認定看護管理者の3資格で構成され、いずれも5年ごとの認定更新制です(出典:日本看護協会「資格認定制度」)。

資格主な要件位置づけ
専門看護師大学院修士課程修了など特定の専門看護分野で高度な実践・相談・調整を行う
認定看護師実務経験を有した上で所定の認定看護師教育課程(A課程/B課程)の修了など特定の看護分野で熟練した看護技術を用いた実践を行う
認定看護管理者実務経験と教育課程の修了など多様なニーズを持つ人々に質の高い看護を提供できる組織を作る

各資格の登録者数・分野数は随時更新されるため、最新値は日本看護協会「資格認定制度」の公式ページで確認してください。

編集部の視点を付け加えると、これらは「受験して合格する資格試験」ではなく、実務経験と教育課程の修了を前提とする認定制度です。働きながら長期的に学ぶ前提で、キャリア計画に組み込むのが現実的です。

特定行為研修とは

特定行為研修は2015年10月に創設された制度で、修了した看護師は医師の判断を待たずに手順書の範囲内で特定の診療の補助(特定行為)を実施できるようになります(出典:厚生労働省「特定行為研修とは」)。

研修は共通科目と区分別科目で構成され、区分別科目の実習には患者に対する実技が含まれます。厚生労働省の資料によると、指定研修機関は令和7年(2025年)3月現在で462機関、年間受入定員6,560人、修了者数は11,840人に上ります(出典:厚生労働省「特定行為研修制度の現状と見直しについて」2025年8月)。

修了者数は制度開始から増加を続けており、最新の人数は看護師の特定行為研修制度ポータルサイトの「修了者名簿」で随時公表されています。数値は更新頻度が高いため、引用する際は必ず最新の名簿で確認してください。

このH2のまとめ:4資格は免許主体と業務範囲が条文上異なり、キャリアアップには日看協の3資格と特定行為研修という制度上の道筋があります。

看護師になるためには

看護師になるには、養成課程を修了して看護師国家試験に合格する必要があります。第115回(2026年実施)の合格率は88.3%でした。ルート別の修学年数と試験データを、公的な区分に沿って整理します。

国家試験の受験資格と養成ルート一覧

看護師国家試験の受験資格を得るには、文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合する養成課程の修了が必要です。厚生労働省の統計では、養成課程は「看護師3年課程」「看護師2年課程」「大学」「短期大学」「定時制・通信制」などに公的に区分されています(出典:厚生労働省「看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」。全国の看護師等学校養成所を対象とする統計調査)。

主なルートを整理すると次の通りです。

ルート修学年数入学資格の目安特徴
大学(看護系)4年高校卒業学士が取得でき、保健師課程との併設校もある
専門学校 3年課程3年高校卒業実習中心のカリキュラム。最も一般的なルートの1つ
専門学校 2年課程2年准看護師免許准看護師免許が必要。高校卒業者かどうかにより実務経験年数の要件が異なる場合がある(各養成所の募集要項で要確認)
定時制・通信制課程により異なる課程による3年課程定時制は4年、2年課程通信制は2年など、課程により異なる。働きながら学べる課程が制度上存在する

【図解:養成ルート分岐図】高校卒業が起点の場合、「大学4年」か「専門学校3年」が直進ルートです。もう1つの入口は、高校卒業後に准看護師養成所(2年)へ進み、免許取得後に2年課程へ進む経由ルートで、最短で合計4年を要します。

高校卒業後のルート(大学4年/専門学校3年・2年)

高校卒業後に直接目指す場合、主な選択肢は「大学4年」と「専門学校3年」で、ほかに短期大学3年課程などがあります。専門学校の2年課程は准看護師免許の保有が前提のため、高校卒業直後に選べるルートではありません。

大学と専門学校の違いは、修学年数と学位の有無に集約されます。大学は4年間で学士が取得でき、大学院への進学や保健師課程とのダブル履修といった選択肢が広がります。専門学校は3年間で国家試験の受験資格を取得でき、1年早く就職できます。

どちらのルートでも受験する国家試験は同一で、免許に差はありません。学費・通学距離・奨学金の有無を含めて、自身の条件に合う課程を選びましょう。

准看護師から看護師を目指すルートと注意点

准看護師免許を取得してから2年課程に進むルートは、働きながら看護師を目指せる一方、修学に長期間を要する点に注意が必要です。准看護師養成所2年+2年課程で最短で合計4年かかり、入学要件によってはさらに実務経験期間が必要になる場合があります。

また日本看護協会の資料によると、准看護師の学校養成所数と入学者数は減少傾向にあります(出典:日本看護協会「准看護師の現状」2025年度版)。養成所の減少は、地域によっては進学先の選択肢そのものが限られることを意味します。

准看護師経由を選ぶ際は、修学年数の長さと地元の養成所の有無を事前に確認したうえで、直接ルートと費用・期間を比較することをおすすめします。

社会人から目指す場合の選択肢

社会人から看護師を目指す場合も、受験資格の要件は同じで、養成課程の修了が必須です。違いは学び方の選択肢です。定時制課程や通信制課程という「働きながら学ぶ」経路が制度上用意されています。

ただし通信制を含むどの課程でも、臨地実習が課程に含まれます。実習の時間数や実施方法は各養成所の募集要項で確認してください。

社会人入学者向けの奨学金や、医療機関が学費を貸与する制度を設けている養成所もあります。費用面は各養成所の募集要項で個別に確認するのが確実です。

看護師国家試験の難易度

第115回看護師国家試験(2026年実施)の合格率は88.3%で、合格者は52,666人でした。うち新卒者の合格率は94.1%です。

区分受験者合格者合格率
第115回 全体(2026年実施)59,614人52,666人88.3%
第115回 うち新卒——94.1%
前回 第114回 全体(2025年実施)63,131人56,906人90.1%

(出典:厚生労働省「第112回保健師国家試験、第109回助産師国家試験及び第115回看護師国家試験の合格発表」2026年3月24日/前回分は2025年3月発表分)

第115回の合格基準は、必修問題で50点満点中40点以上、一般問題・状況設定問題で249点満点中166点以上と定められました。なお一般問題2問が採点除外等の対象となっています。

関連資格の同回の合格率は、保健師(第112回)が87.1%、助産師(第109回)が99.7%でした(2026年3月24日発表)。看護師・保健師・助産師で合格率に差がありますが、いずれも養成課程の修了を前提とした試験です。課程での学修が、そのまま合否に直結します。

このH2のまとめ:最短は専門学校3年課程で、試験は全体で88.3%・新卒で94.1%の合格率(第115回・2026年実施)です。

看護師の働き方をデータで見る

就業者数・離職率・休暇取得の実態を、公的統計と日本看護協会の調査で確認します。各数値には集計時点と調査設計をセットで記載し、数値の「読み方」まで示します。

就業者数と増減

令和6年末の就業看護師数は、調査開始以降の最多となりました。一方、准看護師は233,022人で前回比8.4%減と減少傾向が続いています(出典:厚生労働省「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」2025年7月公表)。

職種就業者数(令和6年末)前回比
保健師63,536人+3,237人(+5.4%)
准看護師233,022人△21,307人(△8.4%)

衛生行政報告例は隔年で実施される報告で、免許保有者ではなく実際に就業している者の数を集計したものです。看護師が増加し准看護師が減少する構図は、准看護師養成所の減少傾向(前章参照)と対応しています。

都道府県別のデータは、厚生労働省の統計表のほか各県の公式サイトでも確認できます。転職や移住を検討している人は、希望地域の就業者数の推移を確認すると、地域の需給の傾向をつかむ手がかりになります。

給与統計の正しい読み方

看護師の給与水準を調べる際に参照されるのが厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」ですが、この調査の「賃金」には前提条件があります。6月分の所定内給与額の平均であり、時間外・深夜・休日出勤・宿日直・交替手当は含まれません(出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」2026年3月公表の用語解説)。

編集部の視点として、この前提は見落とせません。看護師の給与では夜勤手当が大きな割合を占める職場が多く、統計上の「平均賃金」と実際の支給額の感覚はずれやすい構造です。メディアによって引用する調査年や金額が異なるケースがあるため、個別の平均年収の金額は、ご自身で職種別統計表の原表を確認することをおすすめします。本記事では、一次表の数値を直接確認できていないため、平均年収の金額は掲載しません。

離職率・新卒の定着状況

日本看護協会の2025年病院看護実態調査によると、2024年度の正規雇用看護職員の年間離職率は11.0%でした。新卒採用者は8.4%、既卒採用者は16.1%です。

区分離職率(2024年度)(参考)離職率(2023年度)
正規雇用看護職員11.0%11.3%
新卒採用者8.4%8.8%
既卒採用者16.1%16.1%

(出典:日本看護協会「2025年病院看護実態調査」結果報告 2026年3月31日公表/2023年度分は「2024年病院看護実態調査」2025年3月31日公表)

調査設計も確認しておきましょう。2025年調査では、全国8,022施設の病院の看護部長に回答を依頼し、3,502施設が有効回答(有効回収率43.7%)、調査期間は2025年10月1日〜11月17日です(出典:労働政策研究・研修機構(JILPT)による紹介 2026年4月)。

編集部の視点として、この数値は「病院の管理職への調査」であり、現場の個人の声を直接集計したものではない点に留意してください。また「年間離職率」と「年度内離職率」など、指標名が異なる数値が複数公表されています。集計の対象と期間を確認する癖をつけておくと、統計の読み違いを防げます。

休暇取得とライフイベントとの両立

日本看護協会は、病院における1か月以上の連続休暇の取得実績を病院看護実態調査の報告書で公表しています(出典:日本看護協会「病院看護実態調査報告書」)。取得理由としては産休・育休が代表的で、病気や介護を理由とする取得も報告されています。

連続休暇の取得実績は、ライフイベントと仕事の両立を重視する人にとって職場選びの判断材料になります。就職・転職の際は、制度の存在だけでなく取得実績を確認すると、実態に即した比較ができます。

このH2のまとめ:就業看護師数は調査開始以降最多、離職率は11.0%(2024年度)です。いずれの数値も調査設計の前提とセットで読むことが重要です。

現場での呼称と制度の使われ方

法律上の名称と現場での使われ方は必ずしも一致しません。実務上の呼称と、最新の制度・統計を自分で確認する方法を案内します。

現場では「ナース」?実務上の呼ばれ方

正式名称は「看護師」ですが、医療現場では「ナース」という呼称も広く使われています。「ナースコール」「ナースステーション」のように、施設内の名称にも定着しています。

編集部の視点として、ここに法律と実務の差分があります。公的文書・免許証・広告では正式名称の「看護師」が求められる一方、日常会話での呼称までは法律で規定されていません。患者に自己紹介する際の呼び方は施設の方針によっても異なり、正式名称を使う場面と通称を使う場面が現場では併存しています。

専門資格名は広告できる

専門看護師・認定看護師は、専門性を示す資格として施設の案内等で紹介されることがあります(出典:日本看護協会「資格認定制度」)。

医療機関の広告表示は医療法の規制対象であり、表示できる内容は法令で定められています。資格名の具体的な表示の扱いは、最新の法令・告示と日本看護協会の案内で確認してください。

最新データ・制度を自分で確認する方法

制度と統計は改正・更新されるため、一次情報で最新情報を確認する習慣が役立ちます。用途別の確認先は次の通りです。

ご注意:制度・統計は改正・更新されます。就職・転職や進学の判断を行う際は、必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。

このH2のまとめ:現場の呼称は正式名称と併存しており、制度の正確な確認は一次情報の公式サイトで行いましょう。

よくある質問(FAQ)

名称の違い・所要年数・准看護師との違い・離職率という代表的な4つの疑問に、出典つきの回答で応えます。各回答は数値と公表時点をセットで記載しています。

「看護士」と「看護師」の違いは?

「看護士」は2002年の法改正前に男性の看護職を指した旧称で、現在の正式名称は男女とも「看護師」です。保健婦助産婦看護婦法から保健師助産師看護師法への改正(2001年12月成立、2002年3月施行)により呼称が一元化されました(出典:衆議院・改正法)。

看護師になるには最短何年かかる?

高校卒業後の直接ルートでは、専門学校の3年課程が最短です。准看護師免許を取得したうえで進む2年課程は、准看護師養成所の2年と合わせて最短で合計4年を要し、入学要件によってはさらに実務経験期間が必要になる場合があります(出典:厚生労働省「看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」の養成課程区分)。

看護師と准看護師の違いは?

看護師は厚生労働大臣の免許(国家資格)で療養上の世話・診療の補助を業とするのに対し、准看護師は都道府県知事の免許で、医師・歯科医師・看護師の指示を受けて同様の業務を行います(出典:保健師助産師看護師法 第5条・第6条、e-Gov法令検索)。

看護師の離職率はどれくらい?

2024年度の正規雇用看護職員の年間離職率は11.0%、新卒採用者は8.4%、既卒採用者は16.1%でした(出典:日本看護協会「2025年病院看護実態調査」2026年3月公表)。

このH2のまとめ:疑問が解消しきれない場合は、各回答の出典リンクから一次情報を直接確認してください。

まとめ

「看護士」は2002年の法改正前に男性看護職を指した旧称で、現在の法律上の正式名称は男女とも「看護師」です。看護師は保健師助産師看護師法第5条で定義される国家資格で、就業者数は令和6年末時点で調査開始以降最多となっています。

次のアクションは、読者の状況に応じて分かれます。

  • これから目指す人:「看護師になるためには」章のルート別比較表で修学年数を確認し、各養成所の募集要項で費用と入試条件を調べる
  • 現職の看護師:認定看護師・専門看護師・特定行為研修といったキャリア制度の要件を、日本看護協会・厚生労働省の公式ページで確認する
  • 職場選びを検討している人:離職率や休暇取得実績などの公表データを軸に、使うと効率が上がる人(条件交渉が必要な人など)は転職エージェントの活用、自力で比較できる人は公表情報での検討、というように進め方を選ぶ

制度・統計は改正・更新されます。最新情報はe-Gov法令検索・厚生労働省・日本看護協会などの公式サイトでご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次